小規模な飲食店等に消火器具の設置が必要に!
- [公開日:2022年3月17日]
- [更新日:2022年3月17日]
- ページ番号:781
【改正概要】
平成28年12月22日に発生した糸魚川市飲食店火災の出火原因が大型こんろの消し忘れであり、この火災を受けて消防法令が改正され、厨房設備、こんろ、調理用器具などの火を使用する設備や器具を設けた飲食店等に原則として延べ面積にかかわらず、平成31年10月1日から消火器具の設置が必要になります。
ただし、防火上有効な措置(※)として、調理油過熱防止装置や自動消火装置等が講じられた火を使用する設備や器具のみを用いる飲食店等については、消火器具の設置は必要ありません。
○消火器具の設置場所
消火器具は、必要時すぐに持ち出せる場所で床面から1.5m以下の場所に設置します。(注意:水のかかる位置や厨房での床面の直置きは避けてください)
○消火器具の設置間隔
消火器具は、階ごとに建物の各部分から消火器具までの歩行距離が20m以下になるように設置します。
○消火器具の標識
消火器具の設置場所には、標識を見やすい位置に設置が必要です。(消火器の場合は「消火器」と表示した標識)
【消火器具の点検】
消火器具の設置が必要な飲食店等は、消火器具の点検を6ヶ月ごとに実施し、1年に1回消防署長に報告する必要があります。
消火器の点検方法や点検結果報告書の記入要領を示したパンフレットや消火器の点検および点検結果報告書の作成を支援するスマートフォンアプリの活用により、点検を自ら行うことができ、自ら点検結果報告書を消防署長に報告することができます。パンフレットおよびスマートフォンアプリは、総務省消防庁ホームページ(別ウインドウで開く)をご覧ください。
(※)防火上有効な措置とは
・調理油過熱防止装置...鍋等の温度の過度な上昇を感知して自動的にガスの供給を停止し、火を消す装置をいう。
・自動消火装置...フード、ダクトおよびレンジ、フライヤーなどで温度上昇を自動的に感知し、消火薬剤を放出して火を消す装置をいう。
・圧力感知安全装置等...過熱等によるカセットボンベ内の圧力の上昇を感知し、自動的にカセットボンベからカセットコンロ本体へのガスの供給を停止することにより、火を消す装置をいう。
・グリル過熱防止機能...グリル庫内やグリル受け皿の過度な温度上昇を感知して自動的にガスの供給が停止されることにより火を消す機能をいう。
・グリル消し忘れ消火機能...グリルの火を消し忘れた場合でも一定時間経過後に自動的にガスの供給が停止されることにより火を消す機能をいう。
・炎あふれ防止機能...グリル庫内で発火した場合でも、グリル庫内からの炎あふれを防止する機能をいう。
注)立ち消え防止安全装置(鍋等からの吹きこぼれにより火が消えた場合に、ガスの供給を停止してガス漏れを防止する装置)については、防火上有効な措置に該当しません。
注)「電磁誘導加熱式調理器」や「電気こんろ」等の電気を熱源とする設備または器具は、「火を使用する設備または器具」ではないので、消火器は不要となります。
Q&A
Q.火を使用しないIHコンロのみを使用しているが、消火設備は必要か?
A.火を使用しないIHコンロは、消火器具の設置は必要ありません。
Q.3つ口こんろを使用しているがすべての火口に調理油加熱防止装置がないと消火器具は必要か?
A.3つ口こんろは、すべての火口に調理油過熱防止装置がなければ、「防火上有効な措置」として捉えられないため、消火器具の設 置が必要です。
Q.卓上用のカセットコンロのみを使用していて揚げ物料理等をしない場合でも消火器具は必要か?
A.カセットコンロには、「圧力感知安全装置」があるので、消火器具の設置は必要はありません。
Q.消火器は、住宅用消火器でもよいのか?
A.住宅用消火器の設置は認められないので、業務用消火器の設置が必要です。
Q.テナントビルの飲食店は各飲食店に消火器具が必要か?
A.設置対象の飲食店であれば、各飲食店に設置が必要です。
Q.ガスコンロに組み込まれているグリルにも消火器具は必要か?
A.グリル過熱防止機能・グリル消し忘れ消火機能付きであれば必要ありません。
小規模な飲食店等に消火器具の設置が必要に!
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お問い合わせ
奈良県広域消防組合 予防部 査察規制課
電話: 0745-78-1192
ファックス: 0745-78-1195
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